アガリクスには、ビタミンB₂、ビタミンD、マグネシウム、カリウムなどが豊富に含まれていますが、主要成分のβ-グルカンこそが重要な働きを担っています。一般的なキノコ類には、β-グルカンなどの活性多糖が1種類か2種類しか存在していませんが、アガリクスはβ-グルカンを6種類も含み他のキノコよりもたくさん含まれているのが最大の特徴です。免疫力を向上させる作用や、抗ガン効果が期待されています。
キノコに属するアガリクス。キノコというのは、全世界で1万種以上もあるといわれ、日本でも2000〜3000種あるといわれています。キノコ由来の成分が次々に抗腫瘍の医薬品に認められています。ただし、現在、研究や調査されているキノコは現存の数%に過ぎず、まだまだ未知の不思議な生物です。肉類などの動物でもなく、野菜や植物でもない「菌類」であるというキノコは、人間が食べる食物としても、とてもユニークな存在です。
そのため、キノコ類には動物・穀物・野菜などには含まれない機能性成分が豊富に含まれています。アガリクスをはじめとするキノコ類を食事やサプリメントで食生活に取り入れることが、健康維持にとって大切となります。
アガリクスは、ガン予防に関して他にも秘密を持っています。それは、エルゴステロールというビタミンDの前駆物質です。キノコ類に多く含まれているといわれ、日光や紫外線にあてるとビタミンDに変換されることで知られていました。ビタミンDは、血液中のカルシウムやリンを骨や歯に運び、沈着させるようにします。また、血液中のカルシウム濃度が低くなると、骨からカルシウムを溶出させ、一定の濃度を保つ働きもしています。このエルゴステロールが変化したと考えられる、ガン細胞の増殖を阻止したり抑える作用を示す物質が発見されました。このように、まだまだ新たな成分が発見される可能性に満ちています。